新しいキャラクターがあらわれた!

あだだだだだだああだだだだだああだだだだああだっだ

YouTubeは(多分)ニコニコ動画の代わりになりえない

 そもそも, 2chなどの匿名掲示板の系譜を継ぐニコニコ動画は, テレビというものに対して「否」の感情を示している。

 

 昔からの2ch世代住民は, ずっとそういった感情を持っていた。
 テレビというのは, まあ単調で面白くなかったり, ありきたりな展開になったり, 収益を求めるあまりそういう風になりがちであった。オマケにやらせだとか, 意味不明な論理展開がなされていたりだとかで(政治に対する報道姿勢が一番だろうか)とにかくネット住民というのは, テレビを嫌っていたわけだ。

 また, テレビというのは「人」が主体なのだ。ほとんどの番組は, 芸能人とか, ニュースキャスターとか, 必ず名前が出るだろう?それをブラウン管指さし「あの人みたいになりたい!」と夢を持つわけだ。

 

 2chの血が流れているニコニコ動画は, そうした経緯からテレビ的な面白さとは全く正反対を行っているという特徴がある。
 代表例がMADだろう。
 あんなのテレビでやったら一発アウト。即BPO行き。

 それよりもニコニコ動画は, とにかく作品主体なのだ。誰がやってるか?は関係なく, どんな作品か?がみられる。ここら辺は2chの文化を受け継いでいるところだ。

 例えば, 『ニコニコ動画摩天楼』の作者の名前を言えますか?『ニコニコ動画十年祭』の作者の名前を言えますか?

 摩天楼や十年祭といった作品自体は知っていても, 作者に言及できない人が(普通の人では)ほとんどだろう。ニコニコ動画のUIも作者に目が行きにくくなっている。再生履歴に投稿者の名前が載っていない(ちなみにYouTubeは載っている)ところがそれを表すだろう。

 

 逆に, テレビの番組名は言えないが, この司会の人の名前は知ってる, というパターンもよくある話だ。とにかくニコニコ動画は, 作品が印象に残りやすい。

 そんなニコニコ動画は, 作品に対してのサービスが手厚い。
 タグ検索はYouTubeではあまり目立っていない機能だ。共通の系列の作品を一つのタグでくくり, 視聴者が飛べるようにしてある。
 ニコニコ動画のコメントはすべて動画の時間軸と紐づけられる。あくまで作品が主体であるから, 作品を誰でも装飾できるようにしてある。画期的なサービスだ。

 

 

 一方YouTubeというのは, テレビに対して「是」の感情を示している。名前からしてそうだもんな。
 これはユーザー層に, テレビに出るような有名人に対してあこがれを持っていたりする人が多いというのが理由になっている。

 YouTubeはとにかくユーザー主体だ。
 ヒカキン&セイキンの『YouTubeテーマソング』なんかが最も代表しているだろう。
 「いつも夢見ていたスクリーンデビュー」
 「今なら叶うさ夢諦めるな」
 少なくともニコニコ動画では「スクリーンデビュー」なんて言葉は出てこない。

 

 それでは, 作品主体とユーザー主体では何がどう違うのか?
 具体的なメリット・デメリットはどう違うのか?

 

 まず作品主体であると, 基本的に作品ごとでみられる。
 つまり, たとえ有名でも動画が伸びない時もある。(これをプロの犯行なんて言われたりする)伸びる伸びないの差がとにかく激しいわけだ。

 一方, 作者と作品が完全に別であるから, 普段と違うことをしてもあんまり否定されない。つまり多ジャンルに進出しやすい
 また, 作品主体の世界では, 炎上するのは作品であって, 作者ではない。作った人は対応しなければいけないが, 大して作者の評価には響かない。(と私は思っている)
 
 次に。ユーザー主体であると, 有名になるには時間もかかるし, 有名でないと誰にも見てもらえない。
 しかし, 一度有名になってさえしまえば安定した動画の伸びをみせる。

 一方で, 普段と違うことをするとあんまり受け入れられないこともある。
 また, 作品が問題を含んでいると, 必ず作者に火が飛ぶ。さらにユーザーが表に出るため, ユーザーの行動が絶対に目立ってしまう。問題行動を起こしやすいわけである。
 YouTuberの炎上が多いのはそれが理由だ。

 

 多分もっとあるので, 思いついたらコメント書いて教えてください。
 読者さん!読者さんのチカラお借りしたいんです!

 

 

 つまり, ニコニコ動画YouTubeは性質的に違うのだ。だから絶対にどちらも独自の需要がある。YouTubeの方が現在は活発, そもそも世の中的にユーザー主体的な人が多数派であるのだから, そうなるのは当然っちゃあ当然である。

 あと, ニコニコ動画を出ていく人でアーティストが多いのは, アーティストというのはアーティストとして評価を受けなければならないためである。
 作品主体のニコニコ動画には合わない人だっているだろう。だから出ていくのはまあおかしい話ではない。

 

 そして, 仮にニコニコ動画が終わりを迎えたとしても, その需要をYouTubeが引き継ぐことは先ずできないと予測する。
 ニコニコ動画が本当に終わってしまったとき(需要がある以上絶対終わらないが)待ち受けているのは, 2chから続いてきた「テレビを否とする文化」の終焉である。

 だから, YouTubeは(多分)ニコニコ動画の代わりになりえない
 YouTubeニコニコ動画に完全勝利することもない。